お知らせ
【自主調査】アニメ・声優に関する自主調査【後編】~20~30代で声優に興味がある割合は26%、その中で積極的に話をしている割合は1割にとどまる~
2010年4月16日
マーケティング支援の株式会社ドゥ・ハウス(港区 代表:稲垣佳伸)は、全国の15歳以上を対象に「アニメ・声優に関する調査」を実施しました
調査手法はインターネットリサーチ。調査期間は2010年3月16日(火)~3月17日(水)。有効回答数は1600名から得られました。
なお、本調査は2010年3月26日にリリースしたアニメ・声優に関する自主調査【前編】の続きとなっております。
今回は20~30代にフォーカスして調査を行っています。
調査結果トピックス
- 20~30代のTVアニメ番組の視聴は5割。性別×年代で視聴割合に差異がみられないジャンル。
- 週に1番組以上アニメを視聴する割合は9割、毎日2番組以上視聴している割合は2割。(アニメ視聴層のみ)
- アニメの視聴スタイルは「ほぼ毎回見ているシリーズ作品が多い」が8割を占める。(アニメ視聴層のみ)
- アニメの視聴理由は「こだわりがないが、好きで見ている作品がある」が4割でトップ。(アニメ視聴層のみ)
- 全体では「名探偵コナン」の認知率、視聴経験率が最も高い。男女ともに同様の傾向。
- 映画等の吹き替えで、声優を使ったほうがいいと感じている割合は8割。
- 声優に対するイメージはスペシャリスト、演技力があるというポジティブなイメージがある反面
オタク対象のものといったネガティブなものもあがっている。 - 声優に興味がある割合は全体で26%。男女ともに20代の方が興味が高い。
- 声優に興味があることを積極的に話している割合は1割にとどまる。(声優興味層のみ)
調査概要
- 調査手法 :インターネットリサーチ(myアンケート)
- 調査地域 :全国
- 調査対象 :20歳~39歳(myアンケートモニタ)
- 有効回答数:1,600名(性別・年代にて均等割付)
20代 | 30代 | |
---|---|---|
男性 | 400 |
400 |
女性 | 400 |
400 |
1.20~30代のTVアニメ番組の視聴は5割。性別×年代で視聴割合に差異がみられないジャンルである。
現在、放送中のテレビ番組のジャンルについてみると、「ニュース・報道」が最も高く89%、「アニメ」は55%という結果になっている。
「ニュース・報道」「アニメ」以外のジャンルは性別×年代別で視聴傾向に顕著な差異がみられる。一方で「アニメ」は顕著な差異がみられない。
※視聴の定義としては、3月段階で放映されている番組に限定しています。レンタルやDVD・Blu-Ray視聴、またアニメに関してはTVで放映された
アニメ映画は含みません。ただし、HDDレコーダー等で録画して見た場合は含まれます。
2.週に1番組以上アニメを視聴する割合は9割、毎日2番組以上視聴している割合は2割。(アニメ視聴層のみ)
全体でみると、週に1番組以上アニメ番組を視聴する割合は93%。ボリュームゾーンとしては「週に数番組」で47%。
性別×年代別でみても、顕著な差異はみられない。
3.アニメの視聴スタイルは「ほぼ毎回見ているシリーズ作品が多い」が8割を占める。(アニメ視聴層のみ)
全体でみると、「録画などの方法を使ってかかさず毎回見ているシリーズ作品が多い」が最も高く44%。次いで「ほぼ毎回見ているシリーズ作品はあるが、見逃がしてもあまり惜しいとは思わない」が34%で続く。したがって8割がほぼ毎回見ているという結果。
「録画などの方法を使ってかかさず毎回見ているシリーズ作品が多い」割合を性×年代でみると、女性と比較して男性の方が高い。最も低いのは【女性20代】で35%。
4.アニメの視聴理由は「こだわりがないが、好きで見ている作品がある」が4割でトップ。(アニメ視聴層のみ)
全体でみると、「特にアニメにこだわりはないが、好きで見ている作品がある」が最も高く40%。次いで僅差で「アニメというジャンルそのものが好きでよく見ている」が37%で続く。好きな監督やスタッフ、声優で見るは7%にとどまる。
性×年代でみると、「アニメというジャンルそのものが好きでよく見ている」では女性と比較して男性の方が高い。最も高いのは【男性20代】で52%。
一方で、好きな監督やスタッフ、声優で見ると答えた割合では【女性20代】が最も高く11%。
また「子どもなどの家族や恋人、友人・知人等のつきあいで見ている」では男性と比較して女性の方が高い。最も高いのは【女性30代】で35%。
5.全体では「名探偵コナン」の認知率、視聴経験率が最も高い。男女ともに同様の傾向。
全体でみると、「名探偵コナン」が認知率で81%、視聴経験率44%でともにトップ。次いで「犬夜叉」が続く。共通して、以前、月曜日の7時台(※)に放映されていた番組となっている。
※首都圏での放映時間です。地域によって放映時間は異なります。
※1996年以降に放映されていたアニメ番組を約170作品をピックアップしています。長寿番組である「サザエさん」「ちびまるこちゃん」
「ドラえもん」などは敢えて除外しています。
6.映画等の吹き替えで、声優を使ったほうがいいと感じている割合は8割。
全体でみると、「俳優でなく、声優を使った方がいい」「どちらかといえば俳優でなく、声優を使った方がいい」で85%となっている。
性×年代別でみても、いずれの層でも8割が声優を使ったほうがいいと回答している。
7.声優に対するイメージはスペシャリスト、演技力があるというポジティブなイメージがある反面、オタク対象
のものといったネガティブなものもあがっている。
声優という職業に対するイメージを自由回答で取得し、テキストマイニングで分析したところ、スペシャリスト、演技力があるというイメージが
ある反面、オタク対象のものといったネガティブなイメージがあがっている。
8.声優に興味がある割合は全体で26%。男女ともに20代の方が興味が高い。
声優に興味があると回答した層は全体で26%。一方で興味がないは56%。
一方で態度保留層(どちらともいえない)は19%となっている。
性×年代別にみると、男女ともに30代と比較して20代の方が興味があると回答した割合が高い。
9.声優に興味があることを積極的に話している割合は1割にとどまる。(声優興味層のみ)
声優に興味があることを「積極的に話している」と回答した層は全体で10%にとどまる。
性×年代別にみると、男女ともに20代と比較して30代の方が「積極的に話している」と回答した割合が低くなっている。
担当リサーチャーコメント
本調査は2010年3月26日にリリースしたアニメ・声優に関する自主調査【前編】の続編です。
前編、話題になったみたいですが、どうやら数字と自由回答だけが先行してしまってリサーチャーコメントカットされていました(笑)
数字に関しては、人それぞれ捉え方があるかと思います。ただ前回のコメントに記載しましたが
男性声優の「鈴村健一さん」「宮野真守さん」の認知率が8%という数字ですが、この数字、低いとはいえないと見解はお伝えした通りです。
前回の調査結果をみて仮説を2つたてました。
1つ目は「アニメ、結構見られているのではないか」
もう1つが「声優をご存知の方、意外と多いが偏見を恐れて周りに話していないのではないか」
これが前回お伝えした『偏見と実態の乖離』です。
根拠として「視聴率」ではなく「録画率」やtorneに搭載されている「トルミルランキング」を見ていてもアニメが上位に来ています。
※念のため、お伝えしておきますが、今回のアンケートは「TV番組に関するアンケート」としてモニターさんにはご案内しております。
したがいまして、アニメに非常に関与が高い方だけが回答しているわけではございません。(途中離脱率等も見ています)
さて調査結果を見ていきましょう。
まず、テレビ番組のジャンル別視聴状況ですが「アニメ」は55%が視聴しているという結果になっております。面白いのは今回の性×年代の4属性であまり差異がないという結果です。実は「ニュース・報道」と「アニメ」だけがこの傾向をもっています。
また、視聴頻度・視聴スタイルを見ると継続的に週何本かのアニメを見ているという結果になっています。したがってアニメというコンテンツが吸着性が高いことが伺えます。視聴率で見ると、一部の作品を除いて低い数字となっていますが、テレビが1家に1台から1人1台へ、録画環境の広がりといった環境変化で視聴率が低いからといって、視聴者が少ないともいえない現状だと思います。
さて声優に関する結果を見てみましょう。
声優に興味がある割合は全体で26%、一方で声優に興味があることを積極的に話している割合は1割にとどまる結果になっています。前回の調査のコメントにもありましたが
「声優に興味がある」=「周りに偏見をもたれる」ことに不安を感じていることが伺えます。
声優に対するイメージをみても、スペシャリスト、演技力があるというポジティブなイメージがある反面、オタク対象のものといったネガティブなものも同居していることが影響しているのではないかと思います。
反面、興味ありなし関係なく映画等の吹き替えで、声優を使ったほうがいいと感じている割合は8割を占めるということで、「偏見と実態の乖離」が発生しているのだと思います。(もちろんサマーウォーズで神木隆之介さんが好演されていることもあるので、一概に俳優は使わない方がいいというわけではないと思います。)
いずれにしても、アニメ・声優に限らず偏見が実態と乖離するケースは多々あります。また世代特性もあるのではないかと思います。
大変失礼ながら、私自身が「声優ファン」に偏見をもっていたのも事実です。 リサーチャーとして偏見をもっていたことを反省しております。
調査担当リサーチャー 齋藤 昭浩
調査結果の転載・引用の際のお願い
本調査結果の画像やmy集計アプリを使ったクロス集計等をブログ等に転載・引用するのは自由です。
ただし、著作権は当社にございます。転載・引用の際には出典元を必ず記載いただけますようお願い申し上げます。
記載例:(出典:ネットリサーチのmyアンケート)
myアンケートに関して
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詳細はhttp://www.myenq.comをご覧ください。
株式会社ドゥ・ハウス http://www.dohouse.co.jp
株式会社ドゥ・ハウスは、「Human Networking Industryの創造に貢献する」という事業理念のもと、アナログ、デジタル合わせた「人のネットワーク」を介して クチコミ・プロモーションと定性リサーチサービスを展開しています。
近年は、「店頭TV」や「モラタメ.net」など「店頭」と「プロモーション」系のサービスに力を入れ、新時代のマーケティングコミュニケーションを実践しています。
設立:1980年7月7日
資本金:658百万円
従業員数:120名(2009年10月)
お取引企業数:約500社/年間プロジェクト数 約2000件
年間売上:1,860百万円(2009年9月期)